アイアン・スカイ
ドイツ軍風のガスマスクゾンビがかっこいい映画Tシャツ。
2012年のフィンランド・ドイツ・オーストラリア合作映画。
第二次世界大戦でナチスドイツが月に生き延びて 着々と地球侵略準備を進めていたら…というB級感の漂う設定の映画。
B級な設定とは裏腹に映像は豪華な感じでチープ感はなく、第二次大戦時の雰囲気を引き継いだ衣装や、スチームパンクな武器や機器類が無骨かつスタイリッシュでかっこいい。
歯車万歳レバー万歳ボルト万歳!男子たるもの胸躍らずにはいられません。
そもそも当時のドイツの実用的で無駄を削ぎ落としたデザインがかっこいいからかっこいいに決まっているのだが、その良さを消さずにアレンジされている。
しかし内容的には設定がクライマックス。あとはだらだら…な感が否めない。折角の荒唐無稽でぶっ飛んだ設定を生かせていないのが勿体無い。
ブラックな小ネタは満載で、ナチスは当然コケにしているし、アメリカの大統領選のメディア戦略や人種差別や世界でのジャイアンぶりをコケにし、世界各国の本音と建前をコケにし、北朝鮮のあの感じは失笑されている。
終盤の各国が争い始めたとき、日本の船が他国の船に激突していたけどもしかして単に撃墜
されたんじゃなく玉砕攻撃皮肉られた?と思えるぐらいあらゆるものをコケにしている。
小ネタはそれぞれ「フフッ」って位には面白いんだけどいまいちパンチがないし、ストーリーもテンポがいいわけでもなく引き込まれないし、ラストに爽快感があるわけでもないのでとにかく惜しい。