レイヤーケーキ
映画がモチーフのファブリックパネルでお部屋に映画の余韻を。
6代目ジェームス・ボンドのダニエル・クレイグ主演の麻薬ビジネスを生業とする男のイギリス映画レイヤーケーキ。この手のクライムムービーは大好きです。
監督のマシューヴォーンはガイ・リッチーの「ロック・ストック&2スモーキングバレルズ」や「スナッチ」のプロデューサーだった人だということです。
劇中で映画タイトルの「レイヤーケーキ」という言葉がある人物から一度だけ出てきますが
字幕では「階層世界」と訳されていて、裏のビジネス界での弱肉強食のピラミッドを喩えた言葉ですが、主役の彼(敢えてでしょうが主役の名前が出てきません)は、麻薬業界での卸売りの流通業といったポジションです。
トレインスポッティングのレントンたちは末端の消費者でしたが、売人の「修道院長」の先にいる人で、トレインスポッティング終盤でシロウトなくせに取引しようとした相手のようなポジションといった印象でそう思ってみると先の世界を覗いているようで興味深いです。
レイヤーケーキ主役の彼はやはりシロウトに毛の生えたようなチンピラが危険な商品を持ち込んだり、業界の大物から怒られたりと中間管理職のような様子がなんともリアルで業界は違えど「あるあるw」と思ったりもします。
007のダニエル・クレイグはタフなジェームズ・ボンドといったイメージですが、この映画では麻薬が商材の知性派ビジネスマンといった印象でそれ程タフさはありません。
淡々と業務をこなし、よきところで引退しようと考えているキャラで、映画自体も淡々としていて派手なシーンもほとんどないので「ロックストック」や「スナッチ」の感じを期待すると物足りなく思う人もいるかもしれません。
言ってみれば堅気にとっては非日常な世界を描く日常系映画です。
スタイリッシュかつ落ち着いた渋い映像で淡々とすすむストーリーな映画ってことで個人的には好きです。仕事仲間とのビジネスライクでドライな関係もいい感じ。
ただ、あのオチは蛇足だったような気がするなーw